グラビアでは『ヤングマガジン』の表紙を飾り、女優としては現在『ウルトラマントリガー NEW GENERATION TIGA』のヒロインを演じる、豊田ルナをインタビュー。
女優・タレントとして活躍する一方、子役から大人になっていくことへの悩みや不安、共に支えてきたマネージャーだけが知る裏話など、等身大の豊田ルナに迫っていきます。
豊田 ルナ(とよだ るな)
「このままではいけない」タレントとしての成長
──豊田さんが芸能界に入ったきっかけを教えてください。
豊田ルナ(以下、豊田):お母さんと一緒に雑誌の撮影をしたのが最初のきっかけですね。かなり小さいころだったのであまり覚えてないのですが、幼いながらに現場を見て「もっといろんなことをやってみたい」と自分で言い出したそうです。そしたら母が子役事務所のオーディションを探してきてくれて、そのまま所属しました。
──キャリアのスタートは子役だったんですね。子役時代に印象に残っていることはありますか?
豊田:小学校2年生のときに受けたオーディションは今でも覚えています。自分よりずっと小さい子が自分より遥かにレベルの高い演技を披露しているのを目の当たりにして、初めて悔しいという感情が生まれたんです。恥ずかしくて悔しくて、この子たちに負けたくないと思いました。
このままではいけないと思って台本を今まで以上にさらに読み込んだり、動作や行動の指示が書いてあるト書き(※脚本で、登場人物の出入り・動き、場面の状況や照明・音楽・効果などの指定をせりふの間に書き入れたもの)についても、いくつも頭の中でシミュレーションをして演技に臨むようになりました。
お芝居に対しての意識が変わった最初のターニングポイントだったように感じます。
──他の子役の方をみて、女優としての意識に変化が起きたんですね。その後プラチナムプロダクションにはどのようにして所属したのでしょうか?
豊田:これから女優として大きくなるには子役事務所に居続けるのではなく、新しいところでスタートをしたいなと考えていました。「いつまでもここにいてはいけないのではないか」という気持ちがなんとなくあって。実はプラチナムにはスカウトされていたので、中学2年生のときに所属しました。
──プラチナムプロダクションに所属して、最初はどのようなお仕事をされたのでしょうか?
豊田:それが実は、所属してしばらくはオーディションやお仕事を何もしていない時期が続いていたんですよね……。もっと上を目指さなければと意気込んで所属したのはいいけど、上を目指すために何をしたらいいのか分からなくて。どこから一歩目を踏み出したらいいのか分からず、困惑していました。
──そうだったんですね。
豊田:そんなとき、『Shibu3 project』というガールズグループプロジェクトの話があり声をかけてもらいました。そのときはまさか自分が歌って踊るなんて考えたこともなくて。でも、何をしていいか分からず悩んでいたときだったので、「どうなるか分からないけどとにかく挑戦してみよう!」と思いました。
グラビアもそのころ同じようにはじめて。グループも、グラビアも、予想していなかったことだったのですが、いろんな人に知ってもらえるきっかけになればいいなと思い、チャレンジしてみたんです。
──新しい世界に踏み込んで自身の変化はありましたか?
豊田:今となっては『ヤングマガジン』の表紙をやらせていただいたりして、結果に繋がったのでやってよかったと思っています。上手くいかないときや悩んでいるときこそ、自分にできることをやるしかない。自分に向いてないという理由だけで諦めてはいけないことを体感しました。
プラチナムに入って新しいことにたくさん挑戦していくうちに、結果的に自分のことを見てくれる人が増えて、それが支えになり自分に自信が少しづつついてきたと思います。
マネージャーと事務所。裏側で支える味方
──今回は豊田ルナさんのマネージャーである秦さんにもお越しいただいています。秦さんの目には豊田さんは最初どのように映っていたのでしょうか?
そうですね。豊田はすごく真面目なんです。最初それが面白くないなと思ってたんですけど(笑)。
なんですかそれ!ひどい!(笑)
でも私も何かきっかけをあげたくて、一緒に色んなことに挑戦してみました。
結果shibu3 projectで活動してみると、トーク力もついてリーダーになったり。グラビアもやるからにはグランプリ取ろうって言ってたんですけど、本当に取ってくれて。
まだ成長過程ではあるんですけど、次世代のエースとして大事に育てたいなあと思っています。豊田が活躍していくことが僕の自慢です。
改まって言われるのすごく恥ずかしいんですけど(笑)。
いや俺だって恥ずかしいよ(笑)。
──お二人の歩んできた時間を感じます。
豊田:プラチナムに入ったばかりのときは真面目すぎるのもあって結構ネガティブだったんです。例えば、私じゃない人に向けて言っているダメ出しとかも、自分ごとに感じすぎてしまって、悪いことを全て受け止めてしまうときがあったんです。
そんなときに秦さんが、「もっとラフでいてもいいんじゃない?」って言ってくれたときがあったんです。それを言われてフッと心が軽くなったというか、精神的に楽になりましたね。そのときから距離も縮まって、仲良くなれた気がします。
そんなこと言ったっけ?(笑)
わたしすごくそのとき感動したんですけど!(笑)
そうなんだ!でも、そうやって距離が縮まって、いろんなことを話してくれるようになって感じたのは、豊田って抜けてるとこもたくさんあるなと……(笑)。
──抜けてるところ!(笑)例えばどんなところですか?
そうですね、出先の撮影現場で靴が壊れたときは、テープでぐるぐる巻きにして帰ったり、学生のときはパジャマで学校行ったりして。そういうちょっとところもギャップがあっていいんじゃないんですかね。
抜けてるつもりはないですけど……。ちょっと忘れ物が多かったり、携帯持ってるのに、そのまま携帯探したりとかはとたまにあるかもしれません。
それを抜けてるって言うんだよ(笑)。でも、そんな一面もありますが、『ヤングマガジン』の表紙を飾ったときや『ウルトラマン』の出演が決まったときは本当に感動したなあ。これからもどんどん活躍できるように全力でサポートします。
それまではマネージャーに仕事以外の自分のことを話すことなんてなかったんですけど、今となっては私以上に私のことを理解してくれていると思います。最初はこの近い距離感になれなかったんですけどね(笑)。
挑戦することを忘れずに、新しい世界へと飛び込んでいきたい
──タレント、女優として大活躍な豊田さんですが、現在はウルトラマントリガーの“シズマユナ役”で出演されています。出演決定を知らされたときはどのように思いましたか?
信じていませんでした。何を言われているのかもよく分からなかったです。それに役が決まったあとにその役がなくなってしまうことも前にあったので、ここで全力で喜んではいけないと警戒していました。「ドッキリかもしれない」ってギリギリまで疑ってましたし(笑)。
でも、衣装合わせまでしたときにやっと確信できて、少しずつ実感が湧いてきました。信じられないくらい大きな仕事なんですけど、今までのことが認められた気がしてとても嬉しいです!
最初ウルトラマンのお話を電話でいただいて、「よっしゃあ!」と思って豊田に伝えたら、すごく冷静で、肝が座っているなという印象でした(笑)。
素直に受け止められなかったんですよ(笑)。
結構大きい仕事なのになぁと少し不思議に思ってたんですけど、そういうことだったみたいですね。
──周りの反応はどうでしたか?
豊田:母も同じように思っていたみたいで、放送が始まってからようやく実感が湧いたみたいでした(笑)。ファンの方も放送のたびに「良かったよ」とお声をかけていただけるので本当に嬉しいです。
先のストーリーについてもたくさんの方が考察をしてくれているのですが、これからドキドキする展開があるので楽しみに待っていて欲しいです。
──共演者の方とのエピソードはありますか?
豊田:同世代組の金子隼也さんと寺坂頼我さんとは最初少し緊張してあまり話せていなかったんですけど、話してみると金子さんはお茶目だし寺坂さんはとても明るくて優しい方でした。わたしは2人よりも年下なのですが、世間話から演技の相談まで近い距離で仲良くさせてもらってとても嬉しいです。
春川芽生さんは唯一の女性隊員なんですけど、すごく面白くて現場に笑いを足してくれる方でした。隊員全員集まると明るく賑やかな現場で、緊張していたわたしをたくさん助けてくれました。わたしも現場で周りを気遣える大人になりたいなってこの撮影を通して感じましたね。
──グラビアとはまた違うお仕事だと思いますが、役者のときはどのような気持ちで臨んでいるのでしょうか?
豊田:お芝居のときは自分ではない、その役としてそこにいたいと思っています。衣装を着ると役としてのスイッチが入って、できるだけシズマユナとしているよう心がけています。
ユザレ(※豊田がシズマユナと兼任で演じている役柄)の状態でいるときは、役柄に没頭していたため、監督に「話しかけづらい」と言われるときもありました。自分では話しかけづらい雰囲気でいるつもりはないんですけど、衣装とメイクの力もあってそういう雰囲気が少しでも作れていたらいいなと思います。
──今後の展望をお願いします。
豊田:プラチナムに所属して、予想もしていなかった経験をたくさんさせてもらいました。でも、その経験があって今のわたしがあると思っています。この挑戦する気持ちを忘れずに、また新しい世界にどんどん飛び込んでいきたいと思います!
みんなのためにも女優としてタレントとして今以上に大きくなっていけるように頑張っていきたいです。
【取材・撮影】
高山諒(プラチナムタイムズ編集部)